幻の大地 にて幻のこごみ
Category山菜
私は、ことキノコに関しては、この年令においては誰にも負けないくらいの採集歴と知識があると自負いたしますが、いざ山菜になりますと実はまだまだ駆け出し者であります。
若い頃は、年配の方や父親について山を回ったものですが、なぜか行く度に私の天敵である「にょろり」さんと遭遇することが多く(一度など毒蝮三太夫さんと超接近遭遇したことなどもあって)次第に春の山から足が遠ざかっていったのがその所以なのであります。
しかしここ数年、地元産直などで生産者として登録していることもあり、山へ行かざるを得ない状況になってきました(苦笑)
昨年は、よくキノコ採りに行く山で、大量の「シドケ」や「ホンナ」を発見したり、今年も「アイコ」の群生地を見つけたりと、毎年順調ににマイ・山菜スポットを拡大中であります。
いや、そうしないと生産者として稼げないので、自分だけの山菜場を見つけることは非常に重要なのであります。
にょろりが怖いなんて言ってられないのであります(苦笑)
そんなマイスポットの拡充でありますが、それは自分で切り拓くということが最も肝要ではありますが、たまに「もう自分は山に行けないから、取って置きの場所を教えるよ」という非常に嬉しい話を頂くこともあります。
今回はまさにその形で、とんでもない場所を知ることになるのでした。

まさに「秘境」といった雰囲気の沢であります。
透き通った雪解け水がさらさらと流れる沢沿いの道なき道を、数キロ遡ります。
本当にキレイな沢水で、思わず顔を突っ込んで飲みたくなるほどです。
(帰り道、それは意外な形で実現します(自爆))
この「奇跡のこごみ場」を私に惜しげもなく教えてくれた方が、ヘルメットを被り、リュックには熊よけの鈴を付けて、チャリンチャリンと言わせながら、一人ドンドン急いで道を登っていきます。性格がせっかちなものか?笑笑

足元には花崗岩と思しき岩石がゴロゴロ転がっております。
この付近において太古の昔、造山活動があった証拠と言えるでありましょう。
もしこの先進んで山菜が無ければ、ちょっと大きめのキレイな岩を拾っていこうか・・・
と思って歩いていると、前方より少しだみ声の怒号が聞こえてきます(笑)
「盛りだ〜(爆)」

これはお初にお目にかかります。
紹介してくれた方曰く学名「イッポンワラビ」と言うそうです。
この付近では「アブラコゴミ(メ)」と呼ぶらしいです。
その方のブログにもとても丁寧な解説が載っております。かなり以前読んだので、私もこの名称や姿をすっかり忘れておりました。
秋田の山中にも生えているそうですが、私はこれまでの山菜採りにおいては一度も遭遇したことがなく、後日山菜採りの先輩である父親に見せても「I have never seen」と言うのです。
アブラコゴミにはこの"イッポンワラビ"の「青」タイプと、"キヨタキシダ"と言われる↓「赤」タイプがあります。
これです。

全くの初見であります。
この日は他にも一般的なコゴミ(クサソテツ)も採取目的ではありましたが、この初めて見る「アブラコゴミ」のあまりにも大量さに、もう心は完全にこっちのトリコ(笑)
とりあえず、沢登りの道中、道すがら目についたものを全部採っていくと、帰りのリュックの重さが大変なことになりそうだったので、同行人の意見を聞いて、まずは登れるところまで登り切り、戻りながら様子を見て採っていこうということになりました。
時期的に最高のタイミングでした。
本当ならば、一週間前に訪れてみようかという打ち合わせだったのですが、後ろ倒して完全結果オーライ。
やはり同行人の持ち合わせている動物的な勘は、こと山に関してはピカイチ。いや、勘と言ったら怒られるか。
何事も計算高い人物なので(もっと怒られるか(爆))、本業においてもその計算力と技術力の高さは今や全国区。

壁面に「シドケ」の若芽を見つけるや否や、丁寧に根っこの方まで掘り採取する徹底ぶり。
なんでもシドケの天ぷらが大好きな実母さんや奥様のためにこんな危険を冒すのだとか。
家族愛も人一倍なのであります(少し褒め過ぎか?爆)
私はというと、足下に生えてるシドケを適当にポキポキ折り、同行人へ「天ぷらの足しにして」と渡すのでありました(爆)
さて、山中にいたのはかれこれ2〜3時間ほどだったでしょうか。
もう二人のリュックは満杯。軽く子供一人分ほどの重量になっておりました。
これを背負ってまた沢を戻る訳であります。
途中、倒木やらすべる岩やらはたまた道が崩落したような急斜面に留意して、もちろんリュックを背負っているので、写真のように枝を掴んだりし体のバランスに一番注意して下っていくわけです。

こんな酷遇ですが、山好きな人間にとっては最高の喜びなのです(ほとんどマゾヒスティック自爆)
どうだyutenくん、キミにはこんなことはできないだろう? (核爆)
そんなんではまだまだ新マネージャーの称号を与える訳にはいかんな(核謎爆)
。。。てなことを考えていたら、まぬけにもツタに足を取られました(爆)
そして運悪いことに、目の前にはあのキレイで身を切るような冷たさの清流が・・・
なにしろ同行人は夕方の晩酌の一杯目をおいしく飲むために、午後からは一切水物を摂らないという、もはやストイックさを飛び越しての変人(殺され必至爆)
されば私も同様に、いくら喉が渇いたところで、同行人の目につかないところで沢の水を飲んだらいかんでしょ?
しかし帰り道はもう限界が訪れておりましたので、意を決し、頭から突っ込んで飲むことにしましたよ(核自爆)
頭だけならまだしも、ツタのせいでつんのめっており、少々勢いがついておりました。
はい、全身でみぞれ降る山中にて寒中水泳 (自爆)
その水の冷たさにもこたえましたが、同行人は後ろを一瞥することもなく、相変わらずそのままドンドンと先に行きます。
この冷たさの方が身に堪えたか? (嘘)
やはり私とはこのくらいのソーシャル・ディスタンスが必要とお考えなのか??(核爆)
さて、必死の思いで採ってきた(採らせてもらった)アブラコゴミ。早速同行人のお宅にして調理していただき、その場で人生初のご相伴をあずかることとなったのです。

アクが全くないので、サッと湯がいただけで食べられるという手軽さと、何よりもその食感が素晴らしい!
まぁプロの料理人でもある同行者自身による味付けが素晴らしいということもあるのです。
常に山菜は鮮度が命と言って憚らない彼。
この日も採ってきてすぐに厨房にて調理開始でした。
その頃自分はというと、先のような事情により全身ずぶ濡れになった身体を温めるべく、某旅館の家族風呂に浸かってました(爆)
おかげで次の日は風邪をキャッチすることもなく、無事早朝に目覚め帰宅、生産者として行きつけの店にこの山菜を出品することが叶いました。
が、地元ではやはりこの山菜の認知度が異常に低く、ほとんど売れませんでした(号泣)
認知度を上げるためにも来年、再来年と採ってきて売らねばなりますまい。
これほど美味い山菜を地元民に知らしめねばなりますまい。
その使命感をもって、来年は一人で採ってくるぞ(核爆)
おしまいに・・・
本当ならば山から降りてきてからの続きの方がもっと楽しい内容になるのでありますが、社会情勢を鑑み、その公開はいつかまた世間が落ち着いてから・・。もしかもしたら永遠にお蔵入りか・・・(苦笑)
さーて、私にこの貴重な幻スポットを教えてくれた同行人とは・・・
この方です(とっくにバレてるか爆)

今や「情熱大陸」主演男優としても名を馳せてしまった「掛神淳」、その人なのでありました!!
ラーメン作りにも超一流の漢は、山菜採りにおいてもやはり疑いなく超一流なのでありました!!!! (感服)
おしまい!! (爆)
若い頃は、年配の方や父親について山を回ったものですが、なぜか行く度に私の天敵である「にょろり」さんと遭遇することが多く(一度など毒蝮三太夫さんと超接近遭遇したことなどもあって)次第に春の山から足が遠ざかっていったのがその所以なのであります。
しかしここ数年、地元産直などで生産者として登録していることもあり、山へ行かざるを得ない状況になってきました(苦笑)
昨年は、よくキノコ採りに行く山で、大量の「シドケ」や「ホンナ」を発見したり、今年も「アイコ」の群生地を見つけたりと、毎年順調ににマイ・山菜スポットを拡大中であります。
いや、そうしないと生産者として稼げないので、自分だけの山菜場を見つけることは非常に重要なのであります。
にょろりが怖いなんて言ってられないのであります(苦笑)
そんなマイスポットの拡充でありますが、それは自分で切り拓くということが最も肝要ではありますが、たまに「もう自分は山に行けないから、取って置きの場所を教えるよ」という非常に嬉しい話を頂くこともあります。
今回はまさにその形で、とんでもない場所を知ることになるのでした。

まさに「秘境」といった雰囲気の沢であります。
透き通った雪解け水がさらさらと流れる沢沿いの道なき道を、数キロ遡ります。
本当にキレイな沢水で、思わず顔を突っ込んで飲みたくなるほどです。
(帰り道、それは意外な形で実現します(自爆))
この「奇跡のこごみ場」を私に惜しげもなく教えてくれた方が、ヘルメットを被り、リュックには熊よけの鈴を付けて、チャリンチャリンと言わせながら、一人ドンドン急いで道を登っていきます。性格がせっかちなものか?笑笑

足元には花崗岩と思しき岩石がゴロゴロ転がっております。
この付近において太古の昔、造山活動があった証拠と言えるでありましょう。
もしこの先進んで山菜が無ければ、ちょっと大きめのキレイな岩を拾っていこうか・・・
と思って歩いていると、前方より少しだみ声の怒号が聞こえてきます(笑)
「盛りだ〜(爆)」

これはお初にお目にかかります。
紹介してくれた方曰く学名「イッポンワラビ」と言うそうです。
この付近では「アブラコゴミ(メ)」と呼ぶらしいです。
その方のブログにもとても丁寧な解説が載っております。かなり以前読んだので、私もこの名称や姿をすっかり忘れておりました。
秋田の山中にも生えているそうですが、私はこれまでの山菜採りにおいては一度も遭遇したことがなく、後日山菜採りの先輩である父親に見せても「I have never seen」と言うのです。
アブラコゴミにはこの"イッポンワラビ"の「青」タイプと、"キヨタキシダ"と言われる↓「赤」タイプがあります。
これです。

全くの初見であります。
この日は他にも一般的なコゴミ(クサソテツ)も採取目的ではありましたが、この初めて見る「アブラコゴミ」のあまりにも大量さに、もう心は完全にこっちのトリコ(笑)
とりあえず、沢登りの道中、道すがら目についたものを全部採っていくと、帰りのリュックの重さが大変なことになりそうだったので、同行人の意見を聞いて、まずは登れるところまで登り切り、戻りながら様子を見て採っていこうということになりました。
時期的に最高のタイミングでした。
本当ならば、一週間前に訪れてみようかという打ち合わせだったのですが、後ろ倒して完全結果オーライ。
やはり同行人の持ち合わせている動物的な勘は、こと山に関してはピカイチ。いや、勘と言ったら怒られるか。
何事も計算高い人物なので(もっと怒られるか(爆))、本業においてもその計算力と技術力の高さは今や全国区。

壁面に「シドケ」の若芽を見つけるや否や、丁寧に根っこの方まで掘り採取する徹底ぶり。
なんでもシドケの天ぷらが大好きな実母さんや奥様のためにこんな危険を冒すのだとか。
家族愛も人一倍なのであります(少し褒め過ぎか?爆)
私はというと、足下に生えてるシドケを適当にポキポキ折り、同行人へ「天ぷらの足しにして」と渡すのでありました(爆)
さて、山中にいたのはかれこれ2〜3時間ほどだったでしょうか。
もう二人のリュックは満杯。軽く子供一人分ほどの重量になっておりました。
これを背負ってまた沢を戻る訳であります。
途中、倒木やらすべる岩やらはたまた道が崩落したような急斜面に留意して、もちろんリュックを背負っているので、写真のように枝を掴んだりし体のバランスに一番注意して下っていくわけです。

こんな酷遇ですが、山好きな人間にとっては最高の喜びなのです(ほとんどマゾヒスティック自爆)
どうだyutenくん、キミにはこんなことはできないだろう? (核爆)
そんなんではまだまだ新マネージャーの称号を与える訳にはいかんな(核謎爆)
。。。てなことを考えていたら、まぬけにもツタに足を取られました(爆)
そして運悪いことに、目の前にはあのキレイで身を切るような冷たさの清流が・・・
なにしろ同行人は夕方の晩酌の一杯目をおいしく飲むために、午後からは一切水物を摂らないという、もはやストイックさを飛び越しての変人(殺され必至爆)
されば私も同様に、いくら喉が渇いたところで、同行人の目につかないところで沢の水を飲んだらいかんでしょ?
しかし帰り道はもう限界が訪れておりましたので、意を決し、頭から突っ込んで飲むことにしましたよ(核自爆)
頭だけならまだしも、ツタのせいでつんのめっており、少々勢いがついておりました。
はい、全身でみぞれ降る山中にて寒中水泳 (自爆)
その水の冷たさにもこたえましたが、同行人は後ろを一瞥することもなく、相変わらずそのままドンドンと先に行きます。
この冷たさの方が身に堪えたか? (嘘)
やはり私とはこのくらいのソーシャル・ディスタンスが必要とお考えなのか??(核爆)
さて、必死の思いで採ってきた(採らせてもらった)アブラコゴミ。早速同行人のお宅にして調理していただき、その場で人生初のご相伴をあずかることとなったのです。

アクが全くないので、サッと湯がいただけで食べられるという手軽さと、何よりもその食感が素晴らしい!
まぁプロの料理人でもある同行者自身による味付けが素晴らしいということもあるのです。
常に山菜は鮮度が命と言って憚らない彼。
この日も採ってきてすぐに厨房にて調理開始でした。
その頃自分はというと、先のような事情により全身ずぶ濡れになった身体を温めるべく、某旅館の家族風呂に浸かってました(爆)
おかげで次の日は風邪をキャッチすることもなく、無事早朝に目覚め帰宅、生産者として行きつけの店にこの山菜を出品することが叶いました。
が、地元ではやはりこの山菜の認知度が異常に低く、ほとんど売れませんでした(号泣)
認知度を上げるためにも来年、再来年と採ってきて売らねばなりますまい。
これほど美味い山菜を地元民に知らしめねばなりますまい。
その使命感をもって、来年は一人で採ってくるぞ(核爆)
おしまいに・・・
本当ならば山から降りてきてからの続きの方がもっと楽しい内容になるのでありますが、社会情勢を鑑み、その公開はいつかまた世間が落ち着いてから・・。もしかもしたら永遠にお蔵入りか・・・(苦笑)
さーて、私にこの貴重な幻スポットを教えてくれた同行人とは・・・
この方です(とっくにバレてるか爆)

今や「情熱大陸」主演男優としても名を馳せてしまった「掛神淳」、その人なのでありました!!
ラーメン作りにも超一流の漢は、山菜採りにおいてもやはり疑いなく超一流なのでありました!!!! (感服)
おしまい!! (爆)
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